老化の原因として挙げた「糖化」というキーワード。
糖質による血糖値の急上昇が様々な影響を及ぼすとして、今「低炭水化物ダイエット」や「抗糖化ダイエット」「炭水化物抜きダイエット」などが流行しています。血糖値を急上昇させないことはとても大切なことです。白砂糖や生成された米や小麦を摂取しすぎると、様々な影響が出ますし、女性は低血糖症の方も増えています。
しかし、一般的な糖質制限の食事は、炭水化物を控えるかわりに、動物性タンパク質を増やすことで満足感を出そうとするため、どうしても動物性タンパク質過多の食事になりがちです。このことが、栄養や生体理論の知識がないまま流行のダイエットで失敗してしまう理由の1つです。
日本人は肉食中心の欧米人と比べて腸が長いため、腸の中での食べ物の滞在時間が長くなります。動物性タンパク質は消化に負担がかかることはお伝えしましたが、一度の食事で何種類ものタンパク質が摂取されると、さらに余計消化に時間がかかり、体内で腐敗してしまう可能性が高まります。1番分かりやすい症状が便の匂いの変化で、非常に強い臭いへと変化します。
動物性タンパク質の過剰摂取による腸内での食べ物の腐敗・発酵は、腸内環境を悪化させる大きな要因です。
また、動物性タンパク質の過剰摂取は、体を酸性に傾けます。体が酸性に傾くと、疲れやすくなる、肌荒れを起こす、病気にかかりやすくなる、骨などの体内ミネラルを溶かし酸性状態を改善するために利用しようとするなど、様々な弊害が起こります。
炭水化物を抜くと一時的に体重は減り、炭水化物過多の時に感じていた食後の眠気も感じにくくなります。このようにメリットもあり取り入れる方が多いですが、一概に炭水化物を抜いてタンパク質を多く摂取すれば良いわけではないという、上記の注意点も知っておいてください。
動物性タンパク質を摂取する際には、たっぷりのサラダやスムージーとセットで頂きましょう。消化もスムーズになり、また葉野菜はアルカリ性食品なので、体が酸性に傾きすぎないようバランスをとってくれます。
流行のものに飛びつくのではなく、自分で知識を持ち、判断することが大切です。食は特に色々な視点から多角的に検討し、自分の体に合ったものを取りいれて行きましょう。
何か一つの理論に偏りすぎないことが大切です。
